Panasonic『通勤ラジオ RF-ND380RK』本体分解│その手順
3年以上毎日使っているパナソニックの携帯ラジオ。
一度も故障したことは無かったのだが、ある日とつぜん電源が入らなくなった。
見たところ外傷も無いし、原因は不明。
「直せるものなら直したい」という思いで分解してみることにした。
故障の症状
動かなくなったのは[電源スイッチ]の部分。
毎回ON/OFFの度に押す、一番操作の多いボタン。
押した時だけ少し下がるタイプのボタンスイッチなのだが、これが押下できなくなってしまった。
ラジオ本体の分解
1 バッテリー
分解の前に、エボルタ充電池を外しておく。
余談だけど、充電池でもなかなかの使用時間。
毎日1時間ちょっと使っても1か月は充電がいらない。
2 固定ビス
本体の裏側に、留めビスが4か所ある。
2本は表面の見える部分に、他の2本は、巻き取り式イヤホンのホルダー部分と、バッテリーケース内にある。
精密ビス用の#00番プラス(+)ドライバーを用意。
順番にゆるめていく。
ビスのサイズを測っておく。
(約) 径1.5mm×長6.3mmのタッピングビス。
👉注意
「電池蓋は取り外せる」ということを読んで、初めに分解しておこうと思い立ったのがNGだった。
あれこれ苦労して探っているうちにフタ側の蝶番が破損…。
別に後でも良かったことなので、無理したことをちょっと後悔。
写真⇩ ピンセットで摘まんでいるゴム蝶番と繋がっているパーツ(穴)×が破損
3 ケース分割
ビスを緩めたら、隙間にマイナスドライバー等を挿し込んで筐体を分割させる。
ドライバー等を挿し込めばすぐに外れる、と思ったのだがそうじゃなかった。
分解してみてわかったことだが、表ケースと裏ケースにはハメ込み式の凹凸があるので、マイナスドライバー等でこれらを上手く外してやらないといけない。
写真⇩ 赤丸〇がハメ込み部分、白丸〇が固定ビス
ケースを展開した様子。
4 基板
さらに分解を進める。
基板の固定ビス2本を緩めて、基板を外す。
特に慎重にしたいのは[電源スイッチ]がある部分。
何か引っかかっていたり破損している可能性もあるので観察しながら作業する。
基板は2本のビスを緩めるだけで、簡単に表ケースと分離できた。
外せるパーツを全て分解したRF-ND380RKの全観。
5 電源スイッチ
押し込めなくなった電源スイッチ周りを観察する。
表側ケースの右肩に電源ON/OFFボタンがある。
電源ボタンはプラスチック製。
筐体から外してみたが、このプラ製パーツに破損はない様子。
電源ボタンに反応するのが、基板にハンダ付けされたマイクロスイッチ。
この基板のスイッチが故障の原因かも?
そう思いながらピンセットで弄っていたら、コの字型のプラ部品とそれを押さえる金属の四つ足パーツが外れてしまった。
う・・・む・・・
これはちょっと復元が無理ぽくなってきた。
さらに隣にあるジョグダイヤルのハンダまで取れてしまった。
これはもう完全にアウト。
壊れたパーツと壊したパーツを並べてみる。
実は筐体を分割させた時に、故障部位と思われる破片が落ちてきた。
写真⇩ オレンジ色の丸枠にある細かな黒いプラスチックがそれ
この小さなプラスチックの破片は「プラスチック製の電源ボタンと基板のマイクロスイッチの間にあった小パーツだったのではないか?」と推測。
これが経年劣化か、もしかしたら過去に落とした衝撃で壊れかけてたりして、今回なにかのキッカケで完全に破損してしまった…のかも知れない。
まとめ
わかったこと
今回のDIY修理は失敗に終わったが、分解したことで構造を知ることもできた。
1.故障しやすい場所
この携帯ラジオ、電源スイッチが押せなくなるという症例は珍しくないらしい。
防水仕様ではないので、スイッチまわりには隙間が多いのもあって、その隙間から水分や埃が入ることが原因で壊れるとのこと。
雨に濡らしたことはないのでおそらく埃の侵入。
それくらいなら分解掃除すればカンタンに復活する…そう期待していた。
しかし今回はどうやらパーツ自体を壊してしまっているようで、メーカー修理じゃないと無理な状況だった。
2.修理費用
ちなみに修理代が幾らなのか調べてみたら、内容次第で1万前後するらしいことも判った。
探せば7千円台で本体が買えるので、修理に1万はありえない。
買い換えor買い直し
DIY修理は残念ながらできなかった。
でもポケット携帯タイプのラジオを1つ持っていたいので、無いままでは困る。
なので次はどうしようか、考えた。
発売から4年経つラジオなので、その間に新商品やライバル機種なども出ている。
選択肢は多い。
でも再び同じ機種を購入した。
理由は、
①特に他メーカーに買い換えたいほどの不満がないことと、
②今までの充電スタンドを継続して使えること、が理由。
おまけ
Panasonic通勤ラジオRF-ND380系には2種類ある。
以前購入した「RF-ND380RK-K」という充電スタンドが付属した製品と、
「RF-ND380R-K」というラジオ本体のみの製品。
RF-ND380R-K 開封
パッケージの大きさは(約) 横110×縦108×厚40mm。
取扱説明書と乾電池(単3エボルタ)が1本付属。
説明書はもちろん日本語。
ND-380R-K & ND380RK-K 比較
左が新しく購入の ND-380R-K、右がND-380RK-K。
末尾の品番が違う2つは、どこかが違うのか?
結論を言えば、本体のデザインも機能仕様もまったく一緒。
付属品の有無だけが違う。
ちなみに乾電池が付属していたND-380R-Kにも、充電池を使用することが可能で、壊れたラジオで使っていた充電池EVOLTAを再使用することができる。
充電池と乾電池、両方使えるのは当たり前に便利である。
日常では充電式の方が使いやすいし、災害時などは乾電池が使えた方が良い。