【DIY修理】携帯ラジオ “Panasonic RF-ND380RK-K” 充電不良│分解

修理

Panasonic通勤ラジオ RF-ND380RK充電器分解│その手順  

 

3年以上毎日使っているパナソニックの携帯ラジオ。

 

電源ボタンが壊れ前回は本体を買い替えたのだが、今度は充電台の調子が悪く、充電出来たり出来なかったりする症状が出始めた。

 

 

充電池は単三型EVOLTAなので、ラジオから外してEVOLTA用充電器で充電することもできるのだが、やっぱり入れ替えるのは面倒。

 

充電台だけを買い替えるつもりだが、その前にとりあえず調べてみることにした。

 

 

 

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故障の症状

本来は、ラジオ本体を充電台に挿し込めばすぐに充電が始まる。

 

充電中、オレンジ色のインジケータが点灯するのが正常。

 

しかし、ラジオ本体を挿しこんでもインジケーターは点灯せず、充電が始まらないことが頻発し始めた。

 

 

故障の原因

チェック項目

「充電できない」というトラブルについて取扱説明書を参考にすると、6つのチェック項目が掲げれている。

 

① 本体の温度が上がっていないか

②乾電池を入れて充電していないか

③充電式電池の向きを間違えていないか

④電源が「入」になっていないか

⑤充電台に正しく差し込まれているか

⑥使用電池設定が「アルカリカンデンチ」になっていないか

 

チェック検証

順を追ってチェック項目を調べてみる。

 

① 本体の温度が上がっていないか

特殊な環境でもない限り高温になることなどあるのだろうか。

実際ラジオを計ってみても室温くらいの温度なのでこの項目はパス。

 

②乾電池を入れて充電していないか

使用しているのは付属の「充電式EVOLTA」。

なので、この項目はクリア。

 

③充電式電池の向きを間違えていないか

改めてプラス(+)マイナス(-)を確認。

この項目もクリア。

 

④電源が「入」になっていないか

充電するときは電源をオフ、といういのは習慣になっているので、今さら間違えることも無いのでOK。

 

⑤充電台に正しく差し込まれているか

ラジオと充電台はカタチの合った凹みで立てられる構造なので、充電台の中に何かモノを挟み込んだりしない限りは大丈夫。

 

同時に、電源プラグが正しく挿し込まれているかもチェック。

 

奥まで入っていないと通電しないことがある。

 

 

⑥「使用電池設定」が「アルカリカンデンチ」になっていないか

これはラジオ本体にある「メニュー」設定により確認する。

 

「シヨウデンチ」が「ジュウデンシキ」になっていればOK。

 

取扱説明書にある①~⑥のチェック項目を検証したが、全てクリアだった。

 

 

ACアダプター

充電台は、充電器とACアダプターに分割される。

 

まずはAC電源アダプターのい不良が無いかをチェック。

 

センターが(+)の5.8V出力という仕様。

 

プラグ部分にきちんと出力されているかマルチメータで計測。

 

ちょっと高め8Vの出力を確認。

 

ラジオの外部や充電台の外からチェックできるのはここまで。

 

後は充電台の中身にどこか異常がないかをチェックしてみる。

 

 

 

充電台の分解

1  電源

分解の前に、電源プラグは必ず抜いておく。

 

2  固定ビス

充電台を裏返すと、4つのゴム足がある。

 

他にネジ穴などが見えないので、これらゴム足の中に隠れていそう。

 

ゴム足(両面テープ)を剥がしてみると、2か所にビス穴があった。

 

写真⇩ 赤丸がビス穴

 

プラス(+)ドライバーでビスをゆるめる。

 

ドライバーは#0番。

 

3  充電台分割

ビス穴側にすき間ができるので、マイナスドライバー等を挿し込んでやる。

 

ビス穴と反対側は、凹凸のハメ込み式。

 

ちょっと力が要るが、プラスチックを割らないよう慎重に開ける。

 

展開した様子。

 

 

4 基板

まずは基板やハンダ部分に異常が無いかを目視チェック。

外見上に異常はなし。

 

基板の裏側も見たいところだが、筐体へはビスではなく接着剤か強力なテープで固定されているもよう。

 

プリント部分やパーツの破損が怖いので、強引に剥がすことは避けた。

 

5  充電端子の動作

表側を見ると、ラジオに通電するための針金状の端子が6本ある。

 

この針金状の端子に異常が無いかをチェック。

 

動きに問題はない様子。

 

6  充電端子の導通

外見上に問題が無くても、電気的に断線していては大問題。

端子の1つ1つの電圧を計ってみることにした。

 

用意するのは、マルチメータとフック型の計測プローブ。

 

充電台の端子にフックを引っかけて、使用する。

 

6本ある端子のうち、一番左がプラス(+)であることを導通で確認。

その右隣の端子から順に、導通(電圧)チェックをしていく。

 

左から2番目、4.978V。

 

左から3番目、4.393V。

 

左から3番目、4.284V。

 

左から4番目、4.553V。

 

左から5番目(最右端)、3.928V。

 

資料が無いので、各端子の電圧が正常なのかどうかが判らない。

しかし、全ての端子に電圧がかかっていることは確認できた。

 

4  再組み立て

中身の破損をチェックして、電源プラグや端子の電圧もチェック。

特に異常や直せる部分は見つからなかったので、仕方なく元に戻す。

 

一応、エアダスターでゴミや埃を払っておく。

 

位置を確認して、筐体ケースを閉じる。

 

ビス止めして、

 

ゴム足を戻して再組み立て完了。

 

この時点でもう一度、電源プラグを挿して充電を試みたが…できなかった。

 

 

充電台の掃除

あと素人に出来そうなことは何も無さそうだが、念のため充電の端子をクリーニングしておくことに。

 

綿棒を使って、ピカピカになるまで磨き上げ。

 

充電台の端子部分もクリーナーで拭き拭き。

 

細いワイヤーなので、変形させない様に丁寧に。

 

そしてもう一度、ダメだろうなと思いながらラジオを立ててみたら・・・

 

点いた!

 

インジケータが点灯し、充電が始まった。

 

えっ!? そこ!?

 

という結末なのであった。

 

 

 

まとめ

充電不良の原因は、充電端子の汚れ?だった。

 

製品の取扱説明書には記されていなかったが、チェックリストの7項目として「⑦ラジオと充電台の端子に汚れはないか」を追加してもらいたいところ。

早期発見できれば面倒な分解もしなくてよかった。

 

一見はきれいに見えていても、錆びや汚れで接触不良は起こりえる。

たまには掃除を、というイイ勉強になった修理だった。

 

しかしながら・・・

今どきはワイヤレス(無接触)充電が主流。

 

”充電端子”があることもこういう故障の原因の1つになる。

新機種は是非、ワイヤレス充電に対応してもらいたい。

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