Security Camera『Panasonic VL-CV100K カメラ基台』プラ製ベースの製作
“Panasonic 屋外カメラ VL-FKC100K”用『カメラ設置ベース(土台)』の製作について。
使ったのは“プルボックス”と呼ばれるプラスチック製の箱。
電気配線工事などで、電線の中継や分岐点を収納するBOX。
これを流用して屋外カメラを設置する土台に加工してみた。
カメラ用ベースの製作
1 設置ベースの検討
屋外カメラを外壁に取り付ける際、壁から少し離した位置にしたい事情が出てきた。
カメラを横に向けなければならず、その真ん前に障害物が移りこんでしまうため。
この障害物を避けるためにカメラを壁から少し離して(オフセットして)設置しなければならなくなった。
1.材料選び
屋外カメラを壁面に設置するマウントはいろんなタイプが市販されている。
ブラケットタイプだったり

©Amazon
アームタイプだったり

©Amazon
ステージタイプだったり

©Amazon
これらは金属製ゆえに丈夫そうだが、自重がけっこうあって壁面への荷重もかかる。
また一番のネックは「Pansonic VL-FKC100Kの台座サイズ」に不適合なこと。
必要なのは □108mm以上、固定孔ピッチ□83mm なのだが、これに合う製品が無い。
何もない板に孔あけ加工するのはまだカンタン。
でも既に別の孔がいくつも開いていて、そこに新たに数ミリズレの別孔を開けるのは難しい。
そんな理由から金属製品は諦め、錆ない、加工しやすい、軽い、プラスチック素材にした。

©Panansonic
2.メーカー選び
使用したのは未来工業という電材メーカーのプルボックス。
最初は何が良いのか判らず彷徨っていた末にAmazonで見つけたのだが、後から有名なメーカーと知った。
未来工業カタログにはサイズの種類がいくつかあるが、①カメラ台座の□108mmを超えている大きさ、②オフセット距離=高さが50mm以上あること、を条件に絞った。

©未来工業
※未来工業では「プールボックス」と表示されている
購入したのはPVK-BOJという製品。
色はベージュ。
カタログには「高対候性・耐衝撃性・中形四角(深型)」で載っている。

2 プルボックスの加工
1.外観とサイズ
真上から見ると正方形のボックス。

上蓋は2本のビスで止められている。


中の様子。

上蓋の大きさは114×114mm。

本体の大きさは108×108mm。

高さは60mm。

本体の厚さは3.3mm。

上蓋の厚さを測る。
上手く測れないので、面倒な算出をした。
まず上蓋の裏に出ているビスの長さを測定、約7.1mm。

ビスの首下長は9.3mm。
なので差し引きすると、上蓋の厚さは約2.2mmを判る。

ちなみビス径は3.9mm(M4)。

2.プルボックスの取付手順案
プルボックスの据え付け手順は次の通り。
①まずプルボックス本体を外壁にビス固定し、
②ボックスに上蓋をかぶせビス締め、
③ボックス内に雨が侵入しないよう対策してから
④上蓋にカメラ台座を設置する …となる。
これをふまえてプルボックスを加工していく。
3.プルボックス本体の加工
ボックス本体の底(壁に取り付ける面)に壁固定ビスの孔を4つあける。

孔間隔は□75mm。

ビスはトラスM4mm×長12mm(ボックス厚3mm+板厚10mmから算出)を使用。

まず下孔。

最終的に4.2mm×4か所に孔あけ。

ちなみこの加工とは別に、元から開いている2つの穴は上蓋を止めるビス支柱(赤丸)である。

4.プルボックス上蓋の加工
1)皿ビス加工
既製品の上蓋の止めビスは丸頭になっている。

丸頭ではカメラを設置しても浮いてしまうので、皿ビスと交換する。

ただ皿ビスに交換するだけじゃだめ。
皿ビスの頭が飛び出てしまうので、

皿ビスの頭が面に揃うよう、面取り加工をしなければならない。
交換する皿ビスは元ビスと同じM4。

皿頭の径8mmをマーキング。

面取りカッター9mmを用意。

プラスチックなのでゆっくり切削。

少しバリが残ったので12mmで面取りの再バリ取り。

皿ビスの頭が面揃いで収まることを確認。

カメラ台座を乗せても浮くことは無い。

2)カメラ固定ビスの孔加工
カメラ台座を上蓋に設置するためのビス+ナットを用意。
ビスは丸頭のM4×16mm、ナットは溝付フランジのM4、ともにステンレス。

このM4ビスとフランジナットにあわせた加工をプラ製ボックスの方にしていく。


まずは4か所の孔あけから。
屋外カメラ設置でも使った自作テンプレートを使って、

孔の間隔□83mmを上蓋にマーキングする。 
台座側にM4ビス、ボックス上蓋の裏にM4フランジナットがくる。

ドリル刃は下孔用の2.8mmと本孔用の4.0mm。

まず下孔から。

そして本孔あけ。

ピッタリ4mmアソビ無し。

4つとも“仮締め”してカメラ台座の収まりを確認。

裏側も問題なし。

3)カメラ固定ナットの加工
取付順でいくと、①まずプルボックス本体を外壁にビス固定し、②ボックスに上蓋をかぶせビス締め、
その後で、上蓋にカメラを設置する。
つまりカメラ固定用のナットを、前もって上蓋の裏仕込んでおかなければならない。

いわゆるブラインドナット法である。

①まずはM4ナットを接着するための準備として、蓋裏に接着面を作る。
溝付きフランジナットなのでこのギザギザを利用。
電動ドリルで軽くグリグリ回してやれば、フランジが接する部分が削れて粗くできる。

②次に接着剤を塗る前準備。

幅18mmのマスキングテープを使用。
1/2パンチ(約12mm)で抜き、

フランジナット周りの養生マスクにする。

貼り終えたマスキングテープ。

③念のため孔間隔がズレてないか再確認。

④クリーナーで接着面の脱脂をする。

⑤接着剤と攪拌する竹串などを用意。

接着剤は硬化時間5分の二液エポキシ。

フランジナットの“フランジ”外側から肉盛りするように接着する。
上蓋のフランジ当たり部分にも薄く接着剤を塗る。
当たり前だが、くれぐれもビス溝に接着剤が付かない様に!

M4ビスを入れて、フランジナットを仮締め。

ネジ部分をマステ養生したら、ナットのフランジ外周にもたっぷり接着剤。

フランジと上蓋の角を滑らかに埋めて“”フィレット状”になるように。

4つとも塗り終えた状態。

硬化が始まる前に(塗り終えたらすぐに)養生テープを剥がしてしまう。

硬化が始まってしまうと、テープごと固まってしまい剥がせなくなる。

硬化時間(数十分)が経過したら、ビスが回るか(接着剤で固着してないか)4本とも確認する。
数十分ならまだ接着剤ごと剥がすことができるが、時間が経ってしまうと素材を破損させてしまう怖れあり。
なので固着しかけた時間内でビスの動きを確認、OKならビスを締め圧着させて硬化を待つ。

1日以上待ってビスを緩めてみる。

4本とも締めたり緩めたりできることを確認して完成。


カメラ用ベースの取付
1 プルボックスの固定
プルボックスと下地板の間には防水両面テープを貼付けておく。
防水両面テープを押し付けるようにしながら、M4タッピングビス止め。

水平を確認。
プルボックスに上蓋をはめて皿ビス締め、

皿ビスの周りには、念のため防水テープで目張り。

2 屋外カメラの設置
蓋裏に加工したブラインドナット(M4)を使ってカメラ台座を設置。

これで据付は完了。
壁面より約60mmオフセットした状態に離すことができた。

まとめ
屋外カメラを設置する過程で、今回のベース土台を作ることになった。
このおかげでカメラ工事全体の設置は1か月以上は延期になったのだが、やり始めてから気づくコトは初心者あるあるでこれは仕方ない。
このDIY設置から1年以上様子を見ているが、強風でカメラが揺れることもなく、雨水の侵入もなく、パーツのどこかが割れたり錆たりすることもない。
このプルボックスが正解かどうか判らないが、何とか目的を維持しているので良かったと自負している。







