『MINORU CUBE』+『 WAVE ターンテーブル』合体│改造方法
フィギュアやミニカーの展示に使うディスプレイケース。
今回は「6面クリア」の透明感がウリの“ミノルキューブ”の秘密を探る。
ミノルキューブとは
ミノル化学工業は「東大阪ブランド」のプラスチック製品の会社。
継ぎ目が無い全面クリア(透明)ケースが有名。
特徴
- 6面が閉じられた凹凸のないケース
- 立方体や直方体などサイズは数種類 ※下記
- 台座がなく継ぎ目もほぼ目えない
- made in Japan
種類
1.立方体
S ・・・65×65×65mm (59×59×59mm)
L ・・・ 97×97×97mm (91×91×91mm)
LL・・・130×130×130mm (124×124×124mm)
2.直方体
S ロング ・・・65×65×97mm (59×59×91mm)
L ロング ・・・97×97×162mm (91×91×156mm)
※ ( )は内寸法
※ 板厚は3mm
ミノルキューブのカタログは ⇨ こちら。
ミノルキューブ サイズ
立方体のミノルキューブには L と LL がある。
写真⇩ 左がLサイズ、右がLLサイズ。

今回は、waveのミニ・ターンテーブル(TT-03)を入れるのにちょうど良いサイズということで、「Lサイズ」を選択。

外観
1.開封
ビニルで個包装されている。

開け方は図の通り。

コノ字型の2つの枠が対90度でハメ込まれる構造になっている。

2.測定
キューブの外寸は97mm×97mm×97mm。

重さは約163g。

ちなみに、蝶プラのベースボールケース(84×84×97mm)、
ソフトボールケース(126×126×142mm) と並べるとこんな感じ。

ミノルキューブ + OP
ターンテーブル 準備
1.サイズ確認
ミノルキューブLにターンテーブルTT-03を入れてみる。

1/64 Hot Wheelsミニカーも置いてみる。
全体的イメージとして、ほぼ希望通りのサイズ感である。

2.ターンテーブル 小改造
1)防音対策
ターンテーブルの中でも動作音が小さいTT-01~TT-03。
それでも深夜など静かな環境になると、かすかに音が聞こえることも。
「この小さなターンテーブルをいつもデスク上に飾っておきたい」
という思いで、ノイズ対策もしておくことにした。
防音については、過去記事の過程で4つの要素があることを学んだ。
関連の過去記事は ⇨ こちら。
ターンテーブルごとケースの中に入れることで「遮音対策」になる。
さらに、台座を伝わる微振動を減らすための「防振対策」を施すことに。
防振材は、滑り止めの“GRIPLUS”ステッカー。
これをターンテーブル底に貼って防振材代わりにする案。

ターンテーブル側面。

底板は電池蓋にもなっているが、無くても機能的に変わらないので取り外す。
底板の厚みは約2.7mm。

GRIPLUSの厚みは0.5mmほどしかないので、実際の防振効果は気休め程度カモ。
ただ見かけ上は、外した底蓋との差でマイナス2.2mmのローダウン化にもなる。

外周に幅2.5mmに切ったGRIPLUSを貼る。

ミノルキューブ内に仮置きしてみる。

このGRIPLUSのグリップ力はなかなかスゴくて、45度ほど傾けてもターンテーブルが滑り落ちない。

2)展示台ミラー
waveターンテーブルTT-03のテーブル面を大径ミラー仕様にする。
用意したのはΦ80mmの鏡。

TT-03のテーブル径は約59mm。

鏡板の径は、実測で 径79.43mm×厚1.86mm。

重ねると、ミラー板の大きさの違いが判る。

このΦ80mmミラー板をTT-03のターンテーブルに乗せ、正確に中心を出して、極薄の両面テープ等で固定する。
後で剥がしたい時に困るので、仮止め程度の接着力で十分。

TT-03本体にテーブルを装着する。

ミノルキューブ内に置いてみる。

キューブの内寸は、▢91mm。

およそ5mmの余裕があるので、Φ80mmも違和感なく納まる。


ミノルキューブ 準備
1.ミラーシート
ミノルキューブにはオプションで専用の”ミラーシート“が用意されている。

ミラーサイズは▢90mm。
内寸91mmのキューブ内面にピッタリのサイズ。

2枚セットになっているので、キューブの2面に配置できる。

ミラーシートを仮置きして、TT-03ターンテーブルを入れてみた様子。

実際にシートを貼っていく前に、貼り付け順番の予行。
底面ミラーを先に貼ってしまうと、側面ミラーを貼る際に、角が浮いた状態になってしまうことがある。

なので、これを避けるために貼る順番を確認。
①先ず側面からミラーを貼る
②下にすき間ができないようキューブの底辺に合わせる
③その底辺にピッタリ合わせるように底面ミラーを貼る

手順を確認したら、エアダスター缶で念入りにキューブ内面のホコリを掃う。

間髪入れず、すぐにミラーシートを貼っていく。

👉注意
ミラーシートを貼る際に手間取っていると、ミラー粘着面にホコリがついてしまう。
実は一度失敗をしてホコリが取れなくなってしまった(下写真)。
粘着面についてしまったホコリを除去できないか、セロテープを使ったり、ピンセットで摘まんだり色々試してみたが…
結局は余計に汚くなるだけでキレイにできなかった。
もちろんキューブ内の鏡面には影響しない。
しかし、キューブの外から掃除した痕跡が丸見えになってしまうのが身窄らしい。
写真⇩ 失敗例…この小さなゴミがケースの外から丸見えになってしまう

スマホの保護シート同様、裏紙をはがしたら即行で貼付けを終えなければならない。

側面に1枚、底面に1枚、計2枚のミラーシートを貼り終えた様子。

ホコリを入れることなく貼れば、キューブ外から見ても「艶消し銀」がキレイ。
その後、表面の保護フィルムを剥がして、、

キューブを組み立てれば、一連の作業の完成。

ミノルキューブ + ディスプレイ
組み合わせ
Φ80mmミラー化したTT-03ターンテーブルを入れてみる。

ちょっと注意したいのは、成型時のゲート跡があること。
2個それぞれに1か所ずつあるので、この部分が目立たないよう向きに注意したい。

展示例
Hot Wheels 1/64 TESLA CYBERTRUCK

Hot Wheels 1/64 Batmobile

おまけ
フィギュアの固定に”セメダインBBX“を使ってみた。
接着剤とは違い、乾燥後はグミ状になって展示物を固定できる、という粘着材。

透明のやや黄味がかった色をしている。

説明書には「室温23℃で7分放置」とある。

実際に使う前に、説明書の数値を参考にしながら乾燥の具合を計ってみた。
作業時の環境は室温が27℃、湿度が40%前後。
「23℃で7分以上」とのことなので、10分放置すれば大丈夫だろう、
と思ったのだが実際は表面が固まりきらず、ピンセットで挟むと糸を引いてしまう。
写真⇩ 10分ではフィギュアを立てていられない柔らかすぎ粘度

そこで改めて、10分放置、30分放置、60分放置とテストピースを作って実験。

結果、同環境下では60分以上の放置してやっと、表面だけ固まったようなゲル状&中身が柔らかいままの状態になった。
写真⇩ ミノルキューブ専用ミラーの裏紙(ロウ紙)を再利用

ミニカーの固定には、この60分放置したBBX片を使用。

フィギュアの足はとても小さいので直接BBXを点付け、やはり1時間以上放置した。

BBX固定で飾り直したHot Wheels 1/64ミニカーとフィギュア。

グミ状で柔らかく展示品を傷つけず、またクリア系なので目立つこともない。
また少々ケースを揺さぶっても展示品が動いたりしない。

👉注意
説明書によると「長期保存はできない」との記述が。



まとめ
良いところ
- 説明の通り継ぎ目が目立たなく美しい
- はめ込み式なのでケースを持ち上げても開いてしまうことがない
- 立方体なので同サイズなら隙間なく連段飾りができる
- OPミラーシートで高級感がUP
- 密閉されるので電動ターンテーブルのノイズがほぼ無い
- 約600円のキューブ&約400円のミラーシートはお値打ち
良くないところ
- 継ぎ目のないデザインは美しいがアクリルの平滑性には劣る
- サイズが数種類しかない
- 位置を配慮されているが成型ゲート跡が目立つ
- UVカット加工がされていない
- 「貼り直し可」のミラーシートだが見映えを考えると一発勝負
まとめ感想
現状では最大でも97×97×162mmの大きさしかないのが残念。
▢150mm、▢180mm、200mm~など、もっと大きなサイズが欲しいところ。
しかし、隙間もなく、つなぎ目も見えず、キレイな六面体はやっぱり美しく、コレクションをカッコ良く魅せてくれるのは確か。
流石「メイド・イン・ジャパン」と思えるケースである。







