『HAKKO こてスタンド FH-305』FM-2028仕様│開封│改造│レビュー
ステイホーム=家の中でできるコトを探りつつ始めた DIY工作室。
興味のまま作ったり直したり弄ったりしていく中で、揃えた道具や工具などを紹介。
第二十回は『はんだごて折りたたみ式スタンド』。

ⒸHAKKO
HAKKO FH-200 こて台
今使っているのはHAKKOのはんだステーションFX-951。
このセットに付属しているのがFH-200-02というコテ台。
このコテ台はFX-951に連動した“オートパワーオフ機構”がついていて、その回路部分のせいもあって温調ステーション本体と同じくらいの大きさになっている。
ずっと据え置きしておける広い環境なら良いのだが、小さな工作室ではそうは行かず、その都度これを片付けしなければならない。
そうなると、この大きなサイズがちょっと邪魔になっている。
HAKKO FH-305 こて台
1 収納性
同梱品コテ台FH-200は据え置き型なので折り畳むことは出来ない。
そこで、収納時にも作業時もあまり場所をとらない”折りたたみ式”のコテ台を別に探すことにした。
そして目に留まったのがHAKKOのFH-305。
“折りたたみ式”なのでコンパクトにして収納できる。
HAKKOカタログは ➡ こちら
2 問題点
HAKKOカラーで揃えたくて選んだFH-305なのだが、1つ問題があった。
それは自分の持っているコテ形状にマッチしていないこと。
コテ台はどんなハンダゴテでも置けるわけでは無く、対応の範囲がある。
コテ先の形状の違いによって、適合するコテ台を選ばないといけないのだ。
せっかく見つけた折りたたみ式のFH-305であるが、使用中のコテ先FM-2028 には対応していなかった。
そこで、このFH-305を小改造してFM-2028に対応できるように考えた。

ⒸHAKKO
FH-305 概観
とりあえず、そのままのFH-305にコテ先FM-2028を入れるとどうなるか調べる。
1 開封
まずは製品の開封。
外箱外寸は、175×95×68mmH。
付属品は、取説とクリーニングスポンジ。
2 取扱説明書
こて台の折りたたみ方などが解説されている。
3 サイズ
奥行き長さは150mm、幅は84mm。
折りたたみ時の高さは約58mm。
重さは222g。
4 組み立て
組み立てる、といっても大したことでもない。
ホルダー部分を起こし、
ロック部分を落とし込み、
固定ネジを締めるだけ。
クリーニングスポンジ皿をはめこんで完成。
5 FM-2028との相性
この台FH-305にFM-2028を合わせてみる。
FX-600こて専用なので、口径が大きくなっている。
口金(黒)の内径を測ってみると約25mm。
※名称は「口金」になっているがプラスチック製である。
FM-2028のグリップ径は約18.5mm。
25mm内径に18.5mmΦを挿すので、当然サイズが合ってなくガバガバである。
一応はコテを挿すことは出来るが、不安定なため外れやすい。
作業中に落ちてしまったらヤケドの危険もある。
口金の改造
1 FM-2028用の口金
下の写真はコテ台FH-200。
FM-2028専用の受け口金なので、当然ぴったりサイズ。
「このFM-2028専用の口金パーツ(黄色)をFH-305にも付けたい」
というのが今回の小改造計画になる。
キモになるこのパーツは補修部品『品番B3001』として販売されている。
2 口金の比較
改めてコテ台FH-305の口金とFH-200の口金を比べてみる。
コテ台FH-305の口金(黒色)の内径は約25mm。
コテ台FH-200の口金(黄色)の内径は約19mm。 ※B3001
3 口金の交換
1.元の口金パーツを外す




2.新しい口金パーツ(黄)を用意する

標準品ではないので、そのままでは装着できない。


改めて、口金パーツB3001をマスキングテープで仮止めしてみる。


完成形はだいたいこんな感じになる予定。

3.取り付け方法を考える
新しい口金パーツ(黄色)とスタンドの前板(青色)をどう固定するか。
考えられる方法は3つ。
- ネジ止めする
- 接着剤でつける
- 結束バンドでしばる
①はスタンド前板にドリル穴を開ける必要があり、
②は接着して貼りつけたら外せなくなる。
どちらも元通りの状態に復元できなくなるので、一番簡単な③の方法を採用。
パーツB3001には、コテ台FH-200取り付け用4mmビスが左右についている。
このビスは使わないので外して、その穴を利用してスタンドと結束してみる。

4.結束バンドで固定する
結束バンドは手持ちの幅2.5mmを使用。
4mmビス穴は約3.2mmなことに注意。
例えば1サイズ上の結束バンドだと幅3.6mmにななるので入らない。
ビス穴を通してからスタンド前板の切り欠き部分を抜けて、
固く締めて結束する。
余分なバンドはカット。
前面から見た様子。
裏側の様子。
側面からの様子。
まぁまぁキレイに固定されている。
下段は残ったパーツ、元の受け口金(黒)、ワイヤー、4mmビス。
4 改造結果
はんだコテを置いてみる。
高温のコテ先が結束バンドに触れないか?という心配もあるが、口金パーツB3001はアルミ鋳造製だし、コテ先の通り道には結束バンドは露出していない。
よって故意にそうしない限り直に接触することはないので大丈夫と想う。
写真⇩ 上側の様子
もちろん、折りたたみ機構もそのまま。
まとめ
使用感
良かったところ
FH-305は、今まで使っていたFH-200に比べ一回り小さくなった。
良くなかったところ
片付ける時に折りたたんでしまえる、
と思ってたらクリーニングワイヤーのことを忘れていた。
掃除の作業性ならワイヤーの方がが良い。
だからといって、片付けの度に一々クリーニングワイヤーを台座から外していたんじゃ面倒すぎ。
結局ワイヤー台をそのままにするだろう。
まとめ感想
「コテ台FH-305をFM-2028仕様にする」という目的は達成できた。
ワイヤーのクリーナーを置いたまま折りたためないのが盲点だった。
結束バンドの耐久性はちょっと心配だけど、まあ上手くまとまったかなと思う。
【追記】
後に、結束バンドの色をイエローに換えた。
写真⇩ TRUSCOケーブルタイ「イエロー」がHAKKOの黄色と似ていてGOOD
同じ色の方が違和感も減って見た目も良くなる。