【道具 #14】HAKKO│白光 “ステーションはんだこて FX-951” 新旧の比較│感想

道具

HAKKO デジタル温調 FX-951開封│レビュー  

 

ステイホーム=家の中でできるコトを探りつつ始めた DIY工作室

興味のまま作ったり直したり弄ったりしていく中で、揃えた道具や工具などを紹介。

 

第十四回は『温度調節式はんだこて』

 

”半田鏝(こて)”はDIY修理や工作などに必要な主要ツールの1つ。

 


はんだ付け=はんだに熱を加えて金属同士を合金接合すること


HAKKO解説ページより

 

 

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はんだ鏝の種類

はんだこて(半田鏝)の種類

1.形状

一体型・・・コテ柄にヒーターと温調回路を内蔵するコンバイン型

分離型・・・コテ柄にヒーター内蔵、温度管理は別機が担うセパレート型

 

2.加熱

ニクロム線ヒーター・・・電力によってコテ温度が決まる│一体型に多く安価

セラミックヒーター・・・小まめな温度調節が可能│消費電力も低めだが高価

 

3.熱源

交流式・・・AC/100Vコンセント仕様  安定した温度維持が可能

電池式・・・乾電池または充電池使用のコードレス│使用時間は30分前後

ガス式・・・LPG系を充填して使用するコードレス│使用時間は1時間前後

 

今回選んだ FX-951は、分離型=ステーションタイプ、コンポジットヒーター、交流AC100V仕様のはんだごてになる。

 

HAKKOにはステーションタイプが10種類ほどある。

FX-951は「コテが小型」「デジタル表示」「交換コテ先の種類が豊富」「正確な温度管理」などの機能を備えており、趣味やDIYホームユースに最適。

 

ⒸHAKKO

 

HAKKO FX-951 51

FX-951の特徴

  • 高い熱回復特性・・・設定温度への復帰が速い
  • 設定温度 200~450℃・・・1℃単位で設定可能
  • パワーセーブ機能・・・30分放置で通電オフ
  • 交換式こて先・・・専用T12シリーズは 80種類以上
  • 温度精度・・・ ±5℃
  • ヒーター電力・・・ 70W

 

FX-951の開封

 

厚手ダンボールで折り込まれるように梱包されている。

 

セット 内容の一覧。

 

中身は左から…

 

電源ケーブル、温調ステーション、こて台、こてスリーブ/中継ケーブル他の小袋、

コネクター組品、説明書。

 

FX-951の構成

1.温度調節ステーション

HAKKOイメージカラーのブルー×イエローを基調としたデザイン。

 

大きさは幅80mm×奥行131mm×高さ137mm(スイッチ含)。

 

重さは1284g。  ※実測値

 

上部にON/OFFスイッチ。

 

温度設定を変更する時に必要なキーカード。

 

誤操作を防止するため、このキーカードを差し込んで設定温度を変更する。

 

2.こて先スリーブとコネクターカバー組品

こて先スリーブ(写真⇩黄色)とネクタカバー(写真⇩青色)は分解/組み立て式。

 

“こて先”はセットに含まれていないので別途購入する必要がある。

 

グリップ部分(スリーブ)の径は約16mm。

 

コネクターカバー組品の径は約12mm。

 

3.こてスタンド

こちらもブルー×イエローを基調としたデザイン。

 

ホルダー部分(黄色)と、スタンド前部分(クリーナー置き)はアルミ鋳造製。

 

背面後部にあるBOX(黒色)は、スリープ機能用の感知スイッチ。

 

大きさは幅84mm×奥行166mm×高さ133mm(ネジ突起含)。

 

重さは440g。  ※実測値

 

ホルダー部にコテを乗せると、その荷重によってシーソー式にスタンドが動き、センサースイッチ(赤い矢印)を押す仕組み。

 

こて先をクリーニングするスポンジ。

 

水を含ませて(膨張させて)からこて台に乗せて使用する。

 

4.ケーブル類その他

ステーション本体の電源コード。3極プラグになっている。

 

長さは約1.5m。

 

ステーション本体とこて台(スイッチ部)の中継ケーブル。

 

パワーセーブ/スリープ機能を使用する場合に使用。

 

キーカード保管用のケーブルバンド。

 

耐熱シリコンパッド。

 

高温時、スリーブ/カバーからコテ先を抜いて交換したい場合に使用。

 

FX-951の組立

各パーツに分かれている、こて先+スリーブ+カバー+ケーブル類を組み立てる。

1.こて先スリーブとコネクタカバー

FX-951セットにはコテ先が付属していないので、別に揃えなければならない。

 

使用目的によって必要な形状のコテ先を選択。

 

FX-951に対応するコテ先は80種類以上。

使わなくてもコレクションしたくなるほど?豊富である。

 

詳細は⇒こちら

 

写真⇩ 使い勝手がイイと定評のチップ幅1.6mm『 T12-D16』。

 

コテ先T12-D16、スリーブ、カバーユニットを順に並べた様子。

 

まずコテ先をスリーブに差し込む。

 

カチっ という感覚があるまで奥いっぱいに差し込む。

 

次に、コテ先+スリーブ組品をコネクタカバー側に差し込む。

 

スリーブとカバー部には“ロック機構”がある。

 

向きを揃えてさらに押し込むと、ロックされる。

 

これでコテ部の組み立ては完了。

 

2.ケーブルの接続

コテ部のケーブルをステーションに接続する。

 

コネクタは8極ピンになっている。

 

次に、中継ケーブルを接続する。

 

片方はコテ台の背面にあるジャックに。

 

もう片方はステーション背面のジャックに。

 

最後に、電源コードをステーション裏に差し込む。

 

3.こて台の角度

使いやすい角度に、両側にあるネジを緩めてホルダーを調節する。

 

立って作業する場合などは、垂直にもできる。

 

ほぼ水平にもできる。

 

座っての作業なら45度あたりが使いやすい。

 

4.組立の完了

これでセット完了。電源ONですぐ動作可能な状態。

 

電源スイッチON。

 

室温26℃下、設定温度350℃までの立ち上がり時間は約20秒。

 

 

HAKKO FX-951 新旧くらべ

FX-951は10年以上のロングセラーモデルで幾つかマイナーチェンジを経ている。

 

参考までに、数年程前のモデルと現行モデルを比べてみた。

ステーション部の比較

1.外観

左が前モデル、右が現行モデル。

 

操作系パネルのデザインも大きさも筐体はほぼ同じ。

 

上部にあるON/OFF電源スイッチも同じ。

 

側面の様子。

 

背面は変更がある。

 

現行モデルには「パワーセーブ回路」用のジャックがある。

 

2.重さ

現行モデルの重さは1284g。

 

比べて前モデルの重さは1306g。

 

現行モデルよりも先代モデルの方が若干重い。

 

3.コネクター部

左が前モデル、右が現行モデル。

 

コネクター受け部分(黒色)に少しデザインの違いが見受けられる。

 

コネクタのプラグ(8極)とケーブルは同じ。

 

コテ部の比較

現行モデルのコテ部FM-2028

 

コテ先込みの重さは76g。

※T12-D16付き

 

前モデルのコテ部FM-2028

外観も長さも重さも同一品のよう。

 

コテ先込みの重さは77g。

※T12-D24付き

 

コテ先の重さは、その種類や形状で変わる。

 

こてスタンドの比較

1.外観

FX-951セットに付属するコテ置き台は別モデルに変更されている。

 

左が前FX-951のコテ台 FH100-02。アルミ鋳造製。

右が現FX-951のコテ台 FH200-02。アルミ鋳造と金属板のハイブリット。

 

高さも幅も奥行もFH200の方が大きい。

 

現行FX-951に付属のFH200には「パワーセーブ回路」用ジャックがある。

 

2.材質

FH100は、ほぼ全体がアルミ鋳造製。

FH200は、クリーナー置き部分(⇩丸い部分)がアルミ鋳造、他スタンド部分は金属板(磁性)になっている。

 

3.重さ

FH200(現行)の重さは440g。

 

FH100(前)の重さは360g。

 

電源ケーブルの比較

左が前モデル付属の電源ケーブル、右が現モデル付属の電源ケーブル。

 

現行モデルのケーブル径は約7mm。

 

ケーブル表面はツヤ消しのサラサラした感触。

 

前モデルのケーブル径は6.5mm。

 

ケーブル表面はよくある半光沢のペタペタしたビニル被覆。

 

ちょっと固め。

 

 

 

 

まとめ

使用感

1.気に入った点

1)コテが軽い

コテ全体が細身で握りやすく、軽い。

「軽い」とは上部のケーブルを含めた“持ち重り感”を含む。

 

例えば、同じHAKKOの『温調ダイヤル付き一体型FX-600』シリーズなどは、コテ上部の100Vケーブルがやや太めで重く、少々扱い辛かったりする。

 

FX951のケーブルにはそれがない。

コテ部の重さは約30g、ケーブル部のみ重さは約46g、合計で76gである。

 

写真⇩ ケーブルを省いて測定

 

2)コテ先の種類が豊富

FX-951に対応するコテ先は、BC型18種類、D型18種類、K型7種類など、合計80種類以上のラインアップがある。

 

この種類の多さはHAKKO製品の強み。

 

詳細は⇒こちら

 

ちなみにラ、同価格帯のgoot製品にRX-802AS(ニクロムヒーター)というステーション型モデルがあるが、そのコテ先は約35種類ほどである。

 

2.気になった点

1)「パワーセーブ」回路について

現行モデルにあるこの回路は、コテを置いた時の重みでコテ台下部のセンサースイッチが連動し「設定した時間(1~30分)が経つとスリープモードになる」というものである。

また30分経過するとオート電源オフ機能も備えている。

 

この機能のため、コテ台FH200はやや大きめサイズになっている。

またコテをスタンドに置いたときに、スイッチが作動するためのスイッチの”クリアラン”があり、置くたびに「カチャっ、カチャっ」と音が出る。

これが静かな室内だとちょっと気になる。

 

2)アラーム音について

ステーションの電源を入れコテ先が設定温度に達すると「ピッ」というアラームで知らせてくれるのだが、前モデルに比べて現モデルはカン高い「ピッ」に変わっており、それも少々耳障り。

比較しなけばわからない点ではあるが、気になった。

 

まとめ感想

長時間の作業が続く環境の場合「パワーセーブ」はコテ先の熱劣化をふせぐためにも有効だと思うが、ちょっとした工作や修理などの短時間な趣味レベルならそれほど必要な機能じゃないかも知れない。

 

くわえて大きすぎるコテ台や余分な中継ケーブルを考えると、コテ台はコンパクトな前モデルFH100の方が使いやすく感じる。

 

このあたりは好みなので、他のオプションも検討しながら自分の使いやすい環境を揃えていく予定。

 

 

参考サイト

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