Device│UPS『サイバーパワー CP1200 PFCLCD』消費電力の判定
前回に引き続き『無停電電源装置』の導入について。
負荷の想定
PC+周辺機器の消費電力表をまとめた結果のおさらい。
Officeなど通常の軽負荷時は およそ260~370VA
GPUメインの高負荷時は およそ900~1250VA
CPUとGPUのフル稼働時には およそ1100~1380VAくらい となった。
これを参考に、UPSにどこまで電力保険をかけておきたいか、を考える。
CPUとGPUをフル稼働させると1380VA(1000W超え)という試算。
数字はともかく、CPUもGPUもフル稼働するような作業をしたことは今まではなく、熱暴走の“サーマルスロットリング”によるダウンも経験したことはない。
ただAI需要が多くなってくると、もしかしたらフル稼働も起こりうるのかも知れないがそれは一時的。
常時そんな作業を続けることはないだろう。
なのでUPS容量を考える基準はそこまで追い込んだ状況下ではなく、通常の動画編集やAI生成などGPU高負荷くらいが妥当だろう。
無停電安定化電源の容量
1 UPSの規格
前回の試算表による約1250VAを目安になる。
ただ各社のUPSをざっと探してみたが、1250VAというぴったりの機種は無く、1200VAまたは1500VAから選ぶことになる。
1.容量と制限
UPSを選ぶ際に大事な条件がある。
それは昨今のPC電源が「Active PFC」仕様であること。
A-PFCは「高調波電流規制(EN61000-3-2)」という法律によるもので、今どきのPCにはほぼ標準装備されているもの。
A-PFCは力率改善機能の電気回路ゆえに疑似正弦波を出すUPSではトラブル事例が多発するらしい。
なので正弦波を出せるUPSが必須といえる。
この条件を元に、サイバーパワーのUPSから1500~1200VAのタワー据え置きモデルを比べてみた。
【Cyber Power 無停電電源装置 一覧】
| 項目 | CP1500PFCLCDJP | CP1200PFCLCDJP | PR1500JP | PR1000JP |
|---|---|---|---|---|
| 発売時期 | 約2014年~ | 約2023年~ | 約2012年~ | 約2012年~ |
| 容量 | 1500VA | 1200VA | 1500VA | 1000VA |
| 実効出力 | 1050W | 約720〜780W | 1050W | 700W |
| 波形 | 正弦波 | 正弦波 | 正弦波 | 正弦波 |
| 方式 | ラインインタラクティブ | 同左 | 同左 | 同左 |
| AVR | ○ | ○ | ○ | ○ |
| LCD表示 | LCD | LCD | LCD | LCD |
| USB通信 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| SNMP対応 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
| PFC電源対応 | ◎(完全対応) | ◎ | △ | △ |
| コンセント数 | 12口 | 12口 | 8口 | 8口 |
| USB充電ポート | あり30W | あり30W | なし | なし |
| 入力プラグ | NEMA 5-15P(独立) | NEMA 5-15P | NEMA 5-20P | NEMA 5-15P |
| LANサージ保護 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 静音設計 | ○ | ○ | △ | △ |
| サイズ | 100×280×355 | 同左 | 170×221×432 | 同左 |
| 重量 | 約11.3kg | 約10〜11kg | 約24.5kg | 約19.8kg |
| バッテリー | 12V×2 | 同左 | 12V×2 | 同等 |
| 交換 | 可 | 可 | 可(Hotswap) | 可(Hotswap) |
| バッテリー寿命 | 約3〜5年 | 約3〜5年 | 約〜10年 | 約〜10年 |
| 停電時稼働 | 負荷500W 約10分
負荷700W 約4分 負荷1000W 約2.5分 |
負荷500W 約6分
負荷780W 約2.5分 |
負荷500W 約13分
負荷700W 約7分 負荷1000W 約3分 |
負荷500W 約8分
負荷700W 約4分 |
| 筐体材質 | プラスチック | プラスチック | 金属 | 金属 |
| AI用途適性 | ◎ | ○ | ◎ | 〇 |
| 参考価格 | 約69,000円 | 約35,000円 | 約65,000円 | 約48,000円 |
※ AVRは電圧安定化機能のこと
※NEMA=National Electrical Manufacturers Association(米国電気工業会)
※ Amazon参考価格
1200VA以上のモデルを調べてみると、最大は1500VA
適合モデルはそんなに多くは無いことが判る。
より容量の大きいものもあればと思うのだが、これには日本特有の事情がかかわっている。
日本では100Vコンセントの定格電流が15Aまでという規則がある。
なので単純にみてもコンセントにつなげられるUPSは1500VAが限界になるのが理由。
ちなみ海外では、北米で110V-120V、欧州では220V~240Vなので、販売されているUPSもそれに合わせて大きな容量の機種がある。

©CyberPower
2.容量とコンセント
さてここからは機種を絞っていく。
PC消費電力を試算した結果、中~高負荷使用時の目安が1250VAとなった。
1250VA以上の機種は、CP1500PFCLCDJPとPR1500JPの2機種のみである。
個人的な環境で、2つの懸案事項がある。
1つめ。
専用のコンセントが用意できない事。
CP1500PFCLCDJPは、取説によれば通常のコンセントOKであるが、ブレーカから専用線で単独15Aを推奨されている。
別コンセント等に家電があるとブレーカ落ちする危険性があるため。
PR1500JPの方は通常コンセントは使えず、20AのNEMA 5-20P型を専用で用意しなければならない。
1200VAから1500VAに電力が上がることで、日本でのコンセント事情にいろいろ影響が出てくる。

2つめ。
やはり価格問題である。
1500VAクラスは約70000円、1200VAなら35000円……2倍も違うのである。
これはなかなか大きな問題。
UPSを導入する理由はもちろん、いつ起きるか分からない停電に備えること。
その時どんな仕事をしているかの問題である。
未保存だったファイルくらいならまだマシで、SSDが書き込み中だったりWindowsシステムに絡む作業中だったりすると、Windows再インストールという最悪な事態を招いてしまう。
そこで今一度、本当に1250VAの作業をしているのか(する予定なのか)を考えてみた。
CPUもGPUもフル稼働するような作業は滅多にない、というか未だしたことがない。
AIのよるGPU負荷が日常的になってきたとはいえ、GPUファンが唸っていたり、温度アラームが頻発するような事態は今のところない。
実際はどのくらいの電力を使っているのだろう。
もしかしたら1500VAでなくても、1200VAでも守れないだろうか。
そんな疑問も出てきた。
というより、コンセント増設の費用+高価格な機種を出来ることなら避けたい、という気持ちの方が強いというところか。
2 PC実働の負荷
実際にPCに負荷をかけ、ベンチマークテストをしてみることにした。
(修正中)
3 電気代について
運用パターン 1日の電気代 1ヶ月(30日)の電気代の目安を出してみた。
① 500Wで24時間フル稼働 372.0円/日 11,160円/月
② 500Wで12時間稼働(残り12hは電源OFF) 186.0円/日 5,580円
③ 500Wで12時間 + アイドル(100W)で12時間 223.2円 6,696円
一般的な壁コンセントは最大1500W(15A)。なので1200VA/1500VAクラスのUPSなら、それ1台だけでコンセント1箇所を占有してしまう。
じゃあ結局どうすれば安心できるのか。
ぶっちゃけ「必要な総W数×2倍」を想定しておけば、USPのVA限度を超えることはまず無い。
(とAIがいっていた)
無停電電源装置の選択
⇩ CP1200とRS1200



