【模型】グリコのおまけ “アポロ11号 月着陸船” ちょこっと改造

模型

タイムスリップグリコ弄りたくなる可愛らしさ  

 

Retro好き Space好きなら誰もが憧れる、あの アポロ計画  月着陸船のミニチュア玩具をグリコのおまけシリーズの中に見つけた。

 

♪ボクらの生まれてくるずっとずっと前にはもう~♪

 


月着陸船= NASAアポロ計画において月面に着陸するために使用された有人宇宙船


 

※定員2名の月着陸船の定員は2名

※正式には「Lunar Excursion Module」=LEM

※ミッションNo.11(通称11号)のLEMのコール名は“イーグル”

 

 

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グリコのおまけ

1   食玩の元祖グリコ

グリコのキャラメルと言えばオモチャ付き。

なんと誕生は1922年(大正11年)。

 

後の1927年(昭和2年)からおまけが付くようになったそうである。

さすが食玩の元祖、歴史が長い。

 

おまけ玩具が子供をワクワクさせたのは当然だが、大人もワクワクさせたのが

20世紀タイムスリップグリコ

 

2001年(平成13年)から2005年(平成17年)にかけて発売された。

 

その第4段『新タイムスリップグリコ のりものシリーズ』にこの月着陸船がある。

 

こんなソソられるミニチュアが15年も前にお菓子のおまけにあったとは!

 

今さら探しても…

と思ったが、人気が無いのか数余りなのか、ネット探してあっさり見つかった😊

 

2   海洋堂とタイアップ

月(MOON)好きにはたまらない、この月着陸船のオモチャ。

 

原型製作はチョコエッグ他、フィギュアやミニチュア造形で有名な海洋堂とのこと。

おまけの高さは約32mm、最大幅は約42.5mm。

 

実機LEMの大きさが6.37m高×9.4mとのことだから、凡そのスケールは1/200相当でとても小さい。

小さいのに雑なではなくそこそこ緻密に出来てるのである。

 

3   どうしても気になる部分

飾って眺めて初めは喜んでいた。

しかし、しばらく眺めるうちにどうにも目にとまり気になるところが出てきた。

 

ランディングギア(脚)のサスペンション部分にある“アレ”である。

 

それは見れば見るほど「水カキ」か「ウロコ」にしか見えない。

 

月着陸船は、武骨な多角形をしたAscent-Stage(上昇段)と、展開する4本の脚を持つ Descent-Stage(下降段)の二段船体である。

 

下降段にあるこの4本の脚は、月着陸船の特徴の1つであり機能美の1つなのである。

 

しかしその脚の支柱=STRUTの5角形フレーム部分が「水カキ」みたいなプラ板?でごまかされているのである。

 

もちろんお菓子のオマケである。

故に強度的にも予算的にも妥協された部分であるのは理解できる。

 

しかしどうしても気になってしまうのである。

 

それ以外にも気になる部分は多々ある。

ひと塊にされている下降段アウトリガーとか上昇段のリフレクターとか。

 

パーツの歪みもあるし、バリなども残ってるし、言い出せばキリがない・・・

とは言え、それらは遠目に見れば我慢もできるし気づかなかったことにも出来る。

 

しかし!

 

この水カキ鱗だけは、どうにも気持ち悪い、目立ちすぎる手抜きなのである。

 

そこで、この部分だけでも作り変えちゃおう、と考えた。

 

 

ランディングギアの小改造

1   開封と観察

 

海洋堂の原型モデルが封入ブックレット写真にある。

 

この写真のままの出来栄えならかなり嬉しかった。

 

しかし、実物はこんな感じ。

 

特にランディングギア周りは明らかに「手抜きしました感」がある。

 

裏から見るとまるで「水カキ」を広げた変な生物の様。

 

やっぱり気持ち悪い・・・

 

この水カキ?膜を切り取ることから始める。

 

2   作業工具

切削作業に使う工具類。

 

ピンセット、ニッパー、平ペンチ。

細目のヤスリとカッターナイフなど。

 

はんだ付け作業に使う道具一式。

 

3   作業手順

1.水カキの切除

ニッパーを使って水カキを根元から切断する。

 

TAMIYA薄刃ニッパー(74035)などを使うと作業しやすい。

 

水カキのあった根元のバリを、カッターナイフやヤスリを使ってキレイに削る。

 

同じ場所に、ランディングギアSTRUT を作り直すので、その前処置。

2.STRUTフレームの採寸

切り取った”ウロコ”から型取りして、ストラット・フレームの寸法を測る。

4枚あるウロコのサイズは微妙な違いがあるが、平均するとこんなサイズだった。

3.STRUTフレームの製作

1)材料

揃えた材料は、真鍮パイプ 0.5mm と 洋白線 0.2mm。

 

どちらも以前『Solar Impulse』のアンテナ工作で使用した材料の残り。

(詳細は⇒ こちら

 

実機の脚の太さが判らないが、何となくこのくらい?な0.5mm径を使用。

 

2)曲げ加工

ウロコから採寸した図面に照らし合わせながら、真鍮パイプを曲げていく。

 

曲げ加工には 、シルバーワイヤークラフトなどに使う 先平ペンチがあると便利。

 

クラフト用に、先端部にギザギザが無く磨かれているので、ワイヤー(真鍮パイプ)に傷が付かない。

 

マーキングしながら、1か所ずつ曲げていく。

 

洋白線を差し込んでいるのは、平ペンチで咥える真鍮パイプを潰さない予防策。

 

5角を曲げて“一環”にした様子。

 

下辺を繋ぎ合わせるために、0.2mm(実測0.18mm)の洋白線を挿入。

 

3)環状に接続

洋白線を継手代わりにして下辺を接続する。

 

ブツ切りのままパイプを突き合わせるよりも、外筒内芯の2重にしたほうが芯ズレしない。

 

同じ要領で4つ作る。

 

4.STRUTフレームの被覆

1)熱収縮チューブ

実機のランディングギア写真を見ると、フレームの一部に黒いカバー?ようなモノがついている。

 

これを再現するために何か良さげなモノはないか探してみた。

まずは配線工作などに使われる熱収縮チューブの中から一番細いモノを用意。

 

外径は 1.39mm、熱集収縮後は 1.0mmになるらしい。

 

熱収縮させた結果。

 

外径は約1.1~1.2mm。

ぶかぶかでカッコ悪いので却下。

 

2)ワイヤーの被覆ビニル

次に、細いリード電線のビニル被覆を試してみた。

 

電線の太さは 0.5mm² 被覆外径は 約0.94mm。

 

ワイヤーストリッパーで電線の皮剥き。

 

内径が0.5mmと真鍮パイプ外径にギリギリなので、通しやすいよう針で少し入り口を広げて試着。

 

まあまあ良さげなので、このリード線の被覆ビニルを採用。

 

ビニル被覆を約 3.0mmで8本切り出し。

※実機写真を見ながらフレームの一部にシルバー塗装をしてみたが、接着のため後で剥がした

 

下辺のつなぎ目からビニル被覆を慎重に通していく。

 

4つの真鍮フレームにビニル被覆を取り付けた様子。

 

スケール的に若干ビニル太すぎる感がある。

しかし、もっと細い材料を探しきれなかったので今回はこれでいくことに。

5.STRUTフレームのCROSSMEMBER

1)クロスメンバーのスケッチ

次にストラット・フレームの中間にあるX型の補強骨=CROSSMEMBERを作る。

 

実物あわせで、4つ作った真鍮パイプの5角形に合わせてクロス線を描く。

 

2)クロスメンバーの材料

手持ちにあった真鍮線の0.3mmを使用。

 

適当な長さに真鍮線を切り出す。

 

3)はんだ付けの用意

真鍮線の半田付けに合わせて330℃に温度設定。

 

(実際にはもうちょっと高め340~350℃でも良かったらしい)

 

4)はんだ付け前の加工

真鍮線の交差部分をほんの少し削って段差を減らす前加工をする。

 

5)はんだ付け

はんだ付け部分にフラックスを塗る。これは必ず必要。

 

鏝の先で真鍮線をよく熱した後、一瞬で鏝の はんだを流す。

 

付け終わった交差部分。

 

あまりキレイじゃない・・・😞

 

6)フレームとクロスメンバーをはんだ付け

ブレースの位置を確認。

 

脚フレーム内に収まるように、最初の はんだ付けする真鍮線の不要部分をカット。

 

はんだをつける部分には必ずフラックスを塗る。

 

1か所ずつ順に はんだ付けしていく。

 

汚いながらも全箇所 はんだ付け終了。

 

同じ要領で、脚フレーム4つともブレースをはんだ付けする。

 

7)ストラット・フレームの完成

月着陸船の下降段に並べて、サイズ違いが無いか再確認。

6.STRUTフレームの取り付け

1)接着剤

脚はプラ、フレームは真鍮(金属)なので、プラスチック金属にOKの接着剤を使う。

 

部品同士が細いので、爪楊枝なので少量の接着剤を点付けする。

 

2)脚の破損

接着工程中に問題発生。

 

主脚STRUTと 作った副STRUTフレームのセンター合わせをしている時に、1本の脚足を折ってしまった・・・

 

余計な作業を増やしてしまった。

が、直すしかない。

 

足の細さは 約1.3mm。

 

折れた部分をそのまま突き合わせ接着しても、面積がないので必ずまた折れる。

 

なので折れた両側にドリルで穴をあけ、余ってる真鍮線を芯材(骨)にして接なぐ。

 

ここは強力に接着したいので、2液性のエポキシ接着剤を使った。

 

エポキシ接着剤は、良く撹拌して2液を混ぜ合わせないと接着強度が落ちる。

 

硬化が始まる時間内に接着剤を穴に流し込み、芯材を差し込み、そして脚をつなぐ。

角度と位置を慎重に確認しながら、硬化するまでテープ等で仮固定する。

 

 

7.STRUTフレームの完成

エポキシ接着剤は数時間で強度が出てくるが、普通の接着剤は強度がでるまでに1日~数日かかる。

 

全ての乾燥を待つために2日間の乾燥期間をあけ、ようやく脚と真鍮製フレームの完成。

 

8.タッチアップ

1)塗装の修正

工作中に塗装が剥げた部分や、元からの塗装をムラを模型用塗料で補修する。

 

コダワリ過ぎると収拾がつかなくなるので、あくまで”ちょっと”補修するだけ。

 

2)デカール追加

実機の写真を見ると、昇降タラップ左脇には「アメリカ国旗」が掲示されている。

 

グリコLEMにはそれが無いので、手持ちのデカールの一番小さいものでディテールアップ?してみる。

 

手持ちデカールの一番小さなサイズでも大き過ぎだったので、四辺をカッターで切り、二回りほど小さくして、それっぽくしてみた。

 

 

 

 

ランディングギア・ストラット 小改造の完成

グリコのおまけ『月着陸船』ランディングギア小改造の完成。

 

無改造のおまけ月着陸船と並べて比較。

左が今回の小改造、右が無改造。

接写で見ると粗があるが「元のウロコ水カキよりは余っぽどマシ」と自己満足。

 

 

まとめ

材料を揃えたり、接着や塗装の乾燥を待ったりしながら、延べ約2週間を要した。

 

模型のプロから見れば、拙く低レベルなお遊び改造かも知れないが・・・

🔰初心者なりに頑張った。

 

反省点は多々。

その1つはストラット・フレーム真鍮線のはんだ付け。

特にクロスメンバーを外枠フレームに付ける際、先に0.3mm線のクロス部分を作ったせいで返って手間がかかった。

外枠の五角形の中に はんだ付けするのが面倒なこと・・・

 

①まず五角形の中に1本の真鍮線を渡して はんだ付けし、

②その後でもう1本の真鍮線をクロスさせて渡す、

 

とした方がよっぽど楽だった。

というか、途中からそうした。

 

まぁそれでも手間をかけたせいもあって、この数センチの小さなオマケ模型にもちゃんと存在感が出てきて、飾っておきたいカワイらしい月着陸船になった。

 

実機の月着陸船。

当時としては最先端の技術で軽量化され、0.1mmもないアルミ板とビニルシートを貼った“貼りぼて”みたい外壁だったらしい。

よくもそんなもんで月に降り立ったものだと感心してしまう。

 

 

この月着陸船の実物大のモックアップが『宮崎科学技術館』に展示してあるそうで、レトロな最先端をいつか自分の目で見てみたい。

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